6月9日から10日にかけて、松代町で「松代町の棚田を考えるエコツアー」が開催されました。 うち、9日の「トンボの池作り」とセミナーのレポートです。
詳しい模様は、「松代町の棚田を考えるエコツアー」スタッフの一人、宮沢さんが作られたレポートページでどうぞ。
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■このツアーについて
主催:松代町の棚田を考える会
共催:松代町、貸民家「みらい」、巻機山を守るボランティアの会
後援:棚田フットワーク
トンボの池:松代(まつだい)町 蓬平(よもぎひら)地区
貸民家「みらい」主宰の若井さん所有の休耕田
参加者:スタッフ含め20名
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■6月9日(土)
午後1時30分、集合時間ぎりぎりに会場(松代町 松苧ドミトリー)に着くと、すでに、参加者全員が揃っていました(汗)。
スタッフ・参加者の自己紹介が済むと、着替えて、作業現場の「トンボの池」へ移動。
スタッフの説明の後、ゴム長を履き込み、ノコギリ鎌を手にして、「トンボの池」に入りました。水面を埋めようとするガマを刈り取るのです。
作業中、「トンボの池」では、ギンヤンマのヤゴが見え、抜け殻も見えました。
子供たちは、タイコウチ、イトトンボ、ケラ、オタマジャクシなどを捕獲してきました。
(左:タイコウチ)
1時間ほどの作業の後、休憩。お茶とお菓子、若井さんが用意して下さったキュウリの浅漬けをほおばり、一息ついて、再び作業継続。
1日目の作業を終わり、松苧ドミトリーに戻りました。
(右:「トンボの池」近くの桑。美しく色づいた、桑の実。甘酸っぱくて、美味しい。)
夕食の後、夜7時30分から、棚田セミナーが開かれました。棚田の現状、保全への取り組みなどが美しいスライド映写を含め、語られました。
■6月10日(日)
2日目は、近くの林での自然観察会と、そば打ち体験での昼食の後、トンボ池での作業が行われました。
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■ビオトープ手順書(2001/6/9)_____当日配られたものから転載。
ビオトープ「トンボの池」は、棚田地帯の休耕田を水棲動物などの生息できる環境に戻すという趣旨で行っています。
休耕田は、年月が経つと、ガマやヨシなどが生い茂り、生物-特に水面を生きるために必要とする「トンボ」などには住みにくい環境となってしまいます。また、休耕田は、放っておくと乾いた土面にヒビが入り、そこに雨水が入り込むと、土砂崩れなどの災害の原因にもなりかねません。
【1日目】
[1]田内のガマなどをノコギリガマで刈り取ります。
(1)マなどの雑草は、全部刈り取りません。
(2)水面1平方メートルあたり、2〜3本のガマを残しておきます。
まだトンボの羽化時期なので、羽化の際、つかまる支柱とするため。
[2]水深確保のため、アゼを塗ります。
(1)カケヤでアゼを叩き締めます。
(2)水田内の泥をスコップ、クワ等でアゼに塗ります。
【2日目】
水棲植物の移植をします。
植物の生態系を壊さないように、なるべく近くの池や湿地などから植物(今回はミツガシワ)を移植します。
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