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文/植木 務(大島村田麦地区在住)

[2001年7月3日]

<返信感謝>
 「田麦通信」の一部に、環境保護の観点から文章を削るあるいは修正した方が良いのではないかという、「くびきのネットHP」読者からの忠告がありましたので、下記に転載させて戴きます。
 件の記事は「田麦通信010624」<ホタル>、「・・ 車のハザードランプや、懐中電灯を点滅させると、ホタルも反応して光りを出します。・・」です。これは良くない事の様です。

 「ハザードランプの点滅」は田麦の近所の人が、なんの気はなしに教えて呉れました。私は懐中電灯で何回か家の脇で試した事があります。確かにホタルの光りの数が増します。「ホタルの光るタイミングに合わせればこうなるのか、これはうまい方法だ」と思っていました。これがホタルにとっては有害なのだとは全く思いもしませんでした。お知らせに感謝致します。

 これを受けた後、仁上の方に聞いてみましたら、仁上では懐中電灯に「荷造りテープ」などを張り、光を減衰させているそうです。
 この忠告は時宜(環境保護の時代性、ホタルの季節)に鑑み、誤りを訂正せねばならぬ大切なことですので、私の記事の心ならずの不明をお詫びし、且つ不遜ながら御存じ無かった方々へのPRを兼ねて転載させて戴きます。

<ホタルの保護/返信転載>
  今回の田麦通信のなかで「車のハザードでホタルが…」ということが書いてありましたが、実はホタルに良くないことでありまして…。
「ホタル保護指導員研修会」というのが毎年あり、昨年私も参加してきました。(実はホタル保護指導員の資格を持っているものですから…。)
 そのときに「絶対に気をつけてほしい。」という話を少しご紹介したいと思います。

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●ハザードやウインカー、その他人工的に点滅する機械でホタルを誘き寄せない。
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これは、ホタルの生息区域を狂わせるのだそうです。
大きな光(ウインカーなど)にホタルは確かに近寄ってきます。
しかし、その大きな光に所まで行ったホタルは、自分の巣に戻れなくなってしまいます。
ゆえに最終的にそのホタルは子孫繁栄もなく死ぬということでした。
ホタルの行動範囲は半径200メートル程度なのだそうです。
しかし、ウインカーは光が大きく遠くからも見えるため、行動範囲以上にホタルが飛んで行ってしまうとのことでした。
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●ホタルを捕まえても、他所で逃がしてはいけない。
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各地のホタルにはそれぞれ先祖がいます。ゆえに同じゲンジボタルでも系統がちがます。そこに、1匹でも他所のホタルが入り込むと、今後そのホタルの子孫ができてしまうこともあります。
そして、突然変異でいきなり絶滅と言う話もあるそうです。
もし捕まえたり、衣服について他所まで持っていってしまった場合、カゴ等に入れて観賞して死を待ちます。残酷なようですが、1匹の死より、その1匹が原因により絶滅のほうが残酷なので…。 

<ザイラー ピアノデュオ>
 7/1(日)午後、田麦の村営宿舎、「庄屋の家」の茅葺き棟で催されました。田麦にお出で頂いた方々はご存知と思います、あの欅をふんだんに使って造られた「庄屋の家」にてです。席数150、家内と共に参加させて貰いした。 以下プログラムなどの記事によると、ヨーロッパにおいてピアノデュオは昔からサロンでそして家庭で広く行われてきた演奏形態で、1台のピアノを4手で、あるいは2台のピアノを2人で演奏します。

「ザイラーピアノデュオ」は日本、世界各地での数百回の演奏会で、好評を得ているそうです。
 ザイラー氏はドイツ生まれ、40年前神戸女学院の招きで来日し、現在京都に福井からの古寺を移築した「かやぶき音楽堂」を拠点に、夫妻でカーネギーホールなどの他にも、日本各地の文化ホールのない町や村を訪れ、クラシック音楽のコンサートを開いておられます。

 また夫妻は、家では麦作りから米作りもされ、その隣組には挨拶廻りや、組長の集金、書類配布、共同作業の道普請、後の寄合い宴会、蛇・ムカデなど招かざる客との交わりなど、田麦とも同じ様な近所付き合いの暮らしをされ、自然環境を是認し、愛しておられる様です。

 TVで以前に何回か拝見した夫妻の感動的な音楽活動の事に加え、これらの事にも、共感的な親しみを感じました。
また共催は「日本のチロルと音楽村」の大島村音楽協会ですが、予想した主催の酒造社の商品販売が無かった事に、その社の企業哲学の一端を察し好感を覚えました。

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