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文/植木 務(大島村田麦地区在住)

[2000年12月31日]

雪に閉じ込められました
降りました。12/11(月)の事です。会社の駐車場に自車を置いてきました。月から金まで置いてきました。普段は社の送迎バスでの出勤なのですが、この日は事情があり、たまたま自車で出勤しました。出勤時はまだアスファルトも見えていました。その朝は霙(みぞれ)から雪に変わり、その後一日中降り続きました。退社時には20cm位 も積もったでしょうか?

これでは私の車では危険であると云われ、課長が会社から家まで送って呉れました。実は未だスノータイヤに履き替えていなかったのです。

雪の降り始めのこの時が、夏タイヤでは一番滑り易いのだそうです。テレビで見た東北道で何十台、北海道でも何十台かの玉 突き事故のあった頃の事です。 寒気が過ぎ雪も止んでから、社の休み時間に二日をかけてシャベルで車周りを掘り出して、好天の週末に家に持ち帰りました。

土地の人々は既に早めにタイヤを履き替えており、かかる事態は予知範囲の中、例年の事、正にこの時でもどっちゅう事もなく走り廻っておりました。大阪なら「交通 パニック」「新聞ざた」になる程の一日の降雪量でした。

雪下ろし
「六甲おろし(颪)」と言えば六甲山(1000m弱/H)から吹き下ろす強い寒風の事ですが(「阪神」の応援歌でもあります:家内は阪神フアンです)、ならば「雪下ろし」は雪混じりの風の事かと云われればそうではなくて、屋根に積もった雪を除ける事なのです。

カンジキを履いて屋根に登って、積もった雪を下に下ろす事なのです。雪の重みで家が潰れない為の雪国独特の作業です。慣れない私にはこれが案外シンドイんです。土壇場の今日12/31車庫の屋根の雪下ろしをしました。

カンジキ履いて、がに股に3間梯子を二階の屋根までユックリユックリ登るのが恐いのです。カンジキの幅が梯子の段の幅一杯いっぱいです。梯子を登り切ってから屋根に身を移すのが又一苦労。転落しないように、重心を静かに移して、下で梯子を支える家内に頭に、二階の屋根での足場を作る除雪がバサッと落ちないかと気ずかいながらシャベルを使います。

このシャベルも屋根で使うスノーダンプも、下で家内がロープで結わえたものを、上で引き揚げて使います。ロープを繰り上げる時は、「下に居るなヨ!」「もっとアッチへ行け!」、と偉そうに云うんのです。幾つまでこの作業が出来るのかナ、独りになったら無理かナと、そんな思いがフッとよぎる瞬間です。今の所一冬に二回はやっています。 年末までに「雪下ろし」をする年は「大雪」だと聞きました。今日の雪の丈は肩ほどでした。テレビの長期予報では今年は「暖冬」だそうです。これまでの雪は多目でも、この先は少ないのでしょう。そうあれかしと、雪映えの様に明るい明日を家内と共に「神」に祈って生きてます。皆様よいお年をお迎え下さい。

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