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文/植木 務(大島村田麦地区在住)

[2001年4月8日]

<春雪>
 3/28夜から雪空になり小雪、時には本降り。4/1(エプリルフールにあらず)には、とうとう除雪車が出動しました。でも積雪は15cm程。屋根からの落雪の加算分を見込み、家内は外した雪囲い板を数段追加、 私も「まだ雪かヨー」といった感じでした。でも多分これが最後でしょう。
 田麦は今でも銀世界です。家の一本上の道は、両脇が背丈以上の壁になっています。家の周りはまだまだ真っ白です。裏は一階の天井までの高さがあります。居間が面している南は家内が毎日雪消しをしていますので、1m以下になりました。
 今日は「春」。快晴で風も暖かく、20度近くになったのでしょう。雪に映える日差しが眩しく、目に痛い程でした。

<春鳥>
 カラスは真冬でも飛んでいるのを見かけます。雀の姿を見聞きするのは、春になってからです。チュンチュンチュンが嬉しく楽しく聞こえます。
  ・・この頃見かける私の知っている鳥達の幾つかです。・・

カワラヒワ(ビービー):日永一日、あちらこちらで鳴き交わしています。黄色が目立ちます。

ホホジロ(イッピツケイジョウ):まだ囀りませんが(一度だけ聞いた)、道端に飛び出して来ます。スズメに似ていますが「頬が白い」ので解ります。

シジュウカラ(ツーピーツーピー):白いYシャツに黒いネクタイ。冬は窓際の枝にも来ました。今は声を聞かせて呉れます。

ヤマガラ(ピーツツピーツツピー):シジュウカラよりも、ゆっくりとしたテンポで鳴きます。姿を見たことはありません。

アトリ?(キョッキョッ):残雪の間際の山肌で濡れ落ち葉をくわえて振飛ばしながら採餌している数羽の群を見ました。嘴と胸が黄色で綺麗です。

コチドリ?:出勤の送迎バスから見かけます。室野部落の西の川の岸、昨年と同じ場所です。チョコチョコっと足早に駈けるのがそれでないかなと思います。

キジバト(デデッポッポー):都会の電車のホームのフン公害の土鳩に似ています。でも飛ぶときの両翼の広げ方の角度が水平なのが違います(土鳩は水平よりも、V字型に近い。且つデデッポッポーと鳴きましたでしょうかしら?)。背面の一枚一枚の「うろこ斑」が美しい。

アオサギ(グアーグアー):留鳥ですが春先になると飛ぶ姿を見かける様になります。小生勤務の会社の裏山が集団営巣地ですが、車で15分位の田麦でも、此頃からゆっくりと羽ばたいて飛ぶ姿を見かけます。

ツバメ:2日前に家内は見たと云いましたが、私は今日初めて田麦で見ました。例年並です。エサの昆虫類が出始めたという事です。また今年も「プリーズ ドント カムイン」の季節に入った訳です。

サシバ(ワシタカ科)?:白っぽく広めの羽を数回羽ばたいては、ゆったりと鳶(トンビ)の様に滑空して一段と低い向こうの森に消えました。

ウグイス:私は昼は会社なのでまだ聞いていませんが、家内は近所で二度聞いたと云います。

セキレイ:出勤途上で見かけます。キセキレイ(腹側が黄色)、セグロセキレイ(頭から胸と背面が黒)。水辺に居り長い尾を上下に振ります。

<春・>
 <春鳥>は広辞苑(昭和40年版)では「はるとり」です。「しゅんちょう」で有るかなと思いましたが有りませんでした。でも「春鳥集(しゅんちょう集)・詩集」は有りました。「しゅんちょう」と呼びたい気がするのは、あながち私一人でもなさそうです。
 因みに「春しゅん・」の付く語はいろいろありました。

春衣、春意、春雨、春鴬、春霞、春花、春寒、春季、春気、春嬉、春菊、春暁、春景、春月、春喧、春江、春郊、春耕、春光、春材、春蚕、春思、春時、春日、春社、春首、春酒、春秋、春初、春宵、春情、春色、春心、春信、春尽、春水、春晴、春雪、春前、春蔬、春暖、春潮、春泥、春灯、春帆、春服、春分、春眠、春夢、春夜、春陽、春容、春雷、春嵐、春柳、春霖、春連、・・・

春闘、は唯一語感の異なる熟語でした。
 「秋しゅう・」の付く語はどれくらい有るのでしょう?
英語では、スプリングの付く慣用句は幾つくらいあるのでしょう?

<ブナは、桜よりも早し>
 裏の「ブナ林」は、今淡いピンク色です。若葉の芽が膨らんできて、それを包む鞘(と云うのでしょうか)が赤いのです。芽吹くのは間もなくといった感じです。根元近くは南の傾斜地で一尺ほどの雪があります。
近くの学校の「桜の木」は腰ほどもある雪の中。近ずけません。双眼鏡で覗いたら未だ蕾みも膨らんでいませんでした。
 でも崖の「山桜」はほころんできました。「蕗の薹」が出はじめ、「浅葱(アサツキ)」が芽を出しました。「カタクリ」が群生して咲いています。

 
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